おさんぽサークル みつばのクローバー

広島県安芸郡府中町・未就園児親子対象。森のようちえんスタイルの子育てサークル「おさんぽサークル みつばのクローバー」の活動記録です。

12月の活動①ふたりの友情

この日、活動に遅れてやってきたNちゃんとSAちゃん、

仲良しの2人は森の中をいっしょに歩いてキャンプ場へ。

そのキャンプ場までの道中を

3回くらい喧嘩をして、ひっかき傷を作って、

でもでも、ピッカピカの笑顔でみんなの前に現れました。

 

そのときのNちゃんとSAちゃんと、お母さん2人のすがすがしい笑顔。

先にキャンプ場でたき火を囲んでお弁当を食べていたメンバーは驚きました。

 

そんな森の中でのお話。

 

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SAちゃん、大好きなNちゃんが見つけた木の皮が欲しくて、

辺りを探してみたけれど、いい木の皮は見当たらなくて。

木の皮の取り合いへし合い、押し問答。

両者ゆずらず、もみあいの喧嘩だったそうです。

 

そのとき、すぐに間に入って止めることは簡単だったんだけど、

いつ止めようかとドキドキしながら、すぐに間に入って止めれるくらいの距離感で

2人の母はその様子を見守りました。

「相手のお母さんが、優しい表情で子どものやり取りを見守っていたので、私も見守れたんよ」

あとで、1人のお母さんがそう教えてくれました。

 

NちゃんもSAちゃんも、負けん気の強い子です。

2人の母の脳裏には、”この2人なら見守っても大丈夫かな…”という想いと、

2人の母の間の信頼関係があったこそ、見守れたそう。

 

喧嘩をしては、勝負がつかず、最後は泣いておしまい。

でも少しすると、また笑い合って遊んでいる。

また、喧嘩する。

また、笑って遊んでいる。

 

2人の母たちは、怒って喧嘩を仲裁することも

「ごめんね」を言うことの強要も、しなかったんだって。

ドキドキしながらも、見届けたんだって。

 

そんな繰り返しで、キャンプ場まで着きました。

その頃には、NちゃんもSAちゃんも、顔にひっかき傷を作って、髪の毛はぐちゃぐちゃ。

お弁当を食べていたメンバーは二人の様子に、森の中で衝突があったことを一瞬にして悟りました。

 

なのになのに、みんなニッコニコで、いい表情で帰ってきてる!

 

Nちゃん、SAちゃんはシートを隣に敷いて、いっしょにお弁当を食べました。

2人のお母さんは、涙しながら、お互いに話していました。

 

喧嘩を見守ることは、簡単なことではありません。

その喧嘩を止めてしまうことのほうが、よっぽど簡単だと思う。

 

もちろん、親が心を痛めてまで喧嘩を見守る必要もないし、

幼すぎる子ども同士のケンカだったり、1対1でないとき、

ケガをしそうだったり、見てられないとき…などは止めていいと思います。

 

今回は、二人の子どもの気持ちと力量が互角だった、

信頼関係があったからこそ、見守れたのかな、と思います。

 


SAちゃん、家に帰って、お父さんに森でNちゃんと喧嘩したことを話したそうです。

そしたら、SAちゃんのお父さんの言ったひとことが傑作なんです。

「おう!喧嘩のできるお友だちがいて良かったな!!!」

娘に対して、この一言が言えるお父さん。とっても素敵だと思いました。

SAちゃんも返答も「うん!!!」って満面の笑みで答えたそう。

 


一方のNちゃんは、いつも帰り際に神社のところで、

森の神さまに今日の出来事を報告して帰るのが習慣になっていて、

お母さんは毎回、Nちゃんが何を言うのかがとっても楽しみだそうです。

この日のNちゃんは、森の神さまにこんなことを報告したそうです。

Nちゃん「お山の神様、今日も元気に歩きました。お願いします。お山の神様、許して下さい」

お母さん「どうして謝ったの?」

Nちゃん「だって、SAちゃんとケンカしちゃったから。まだ謝ってない…」


きっと、お母さんたちが喧嘩を仲裁して、「ごめんね」言いなさい!と怒っていたら、、
こんな気持ちの変化までたどり着けたかな。。

自分から「ごめんね」を言いたい気持ちになれたかな。

 

そして、Nちゃんはお風呂で姉兄にこんな話もしたそうです。
「今日ねー、SAちゃんとケンカしたんよ。でもまだ謝ってない」

それから、「SAちゃんの事好きなんよー」とも♡

 

Nちゃんのお母さんも、日頃からついつい問題解決を急いでしまい、言葉や行動を子供より先回りしてしまうのだけど、あの日は「待つこと」が出来て良かったです。

と話してくれました。


二人はとっても仲良し。

大好きだからこそ、気持ちがぶつかる。

 

喧嘩したり、自分の思い通りにならないことを経験して、
たくさんの感情:嬉しい・楽しい、悔しい、悲しい、怒り・・
色んな感情を経験して、子どもの心は育っていくのだと思います。

 

私たち親は、その気持ちに寄り添い、受け留め、話を聞き、
子どもと一緒に、親として成長していくんだなぁと思います。

 

今回のことで、改めてたくさんのことに気づかされました。

Nちゃん、SAちゃん、2人のお母さん、、ありがとう。

 

(文:かよ)

 

参考:篠先生のブログ「子どものケンカ その3」(ケンカと仲直り)

==以下、一部転載==

子ども同士のケンカは、その感情を吐き出すためのシステムとしても機能しているのです。ですから、お互いの言い分が溜まっているようなケンカの場合は、黙って見守っていればいいのです。

お互いに「言いたいこと」を出し切ってしまえば、大人が大好きな「ゴメンネ」などという言葉などなくても子ども達はまた遊び出します。

ただし、興奮のあまり、話がこんがらがってしまっているような場合は、大人が入って少し話を交通整理する必要が発生する場合もあります。

この時の大人の役割は「お互いが何を言いたいのか」を引き出すだけです。「大人の視点での善悪の判断」はやってはいけません。それをやると、わだかまりが消えなくなります。

 大人は、「どっちの方が正しいのか」ということにこだわりますが、子どもにとってのケンカは「仲直りのための儀式」なので、言いたいことを出し切ればそれだけでスッキリするのです。

その視点を失った大人の介入は子どもの「仲間作りの能力」の育ちを阻害します。
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